絵描きが社会で生き抜くために必要なスキル7選

イラスト

※この記事には広告(Google AdSense・アフィリエイト広告)が含まれています。

「絵が上手ければ、なんとかなる」

昔の私は本気でそう思っていました。

ですが、実際に社会人になって初めてデジタルイラストを始めて、そして社会人として働いてみて痛感したのは絵が上手いだけでは生きていけないという現実です。

むしろ、絵の技術以外の部分でつまずき、苦しくなってしまう人も少なくありません。

この記事では、実際にSNS(Xやpixivなど)を運用し、フォロワーが1000人を超えるまでに約3年半もかかった経験、

そして自分よりも後発の人にフォロワーが追い抜かれて数千人~数万人になっているのを比較して見て、何度も挫折しかけ、筆を折りかけた経験をもとに、

「絵描きが社会で生き抜くために必要なスキル」をまとめました。

なぜ、絵が上手いのにSNSではうまくいかないことが多いのか?

それは、イラスト以外のスキルが求められる場面が非常に多いからです。

・SNSを継続してコンスタントに制作・運用する習慣ができている

・閲覧者(フォロワーのこと)が見たいと思われるような需要を知り尽くしていること

・メンタルや体力を保つこと

これらはすべて「絵の技術」とは別の能力です。

ある意味、SNS運用はお店や会社(法人)と同じ「マーケティング」や「経営学」と言っても過言ではない。

それでは、ここからイラストのSNSを運用するのに何度も挫折してようやく必要だと気付いた学びを7つ紹介いたします。

絵描きが社会で生き抜くために必要なスキル7選(本題)

① 継続力

一つは継続力です。

なぜなら、イラストは短距離走ではなく長距離走だからだ。

最初から短期間で「いいね」をたくさん獲得できたり、プロ並みのイラストを描けたりする人はほとんどいません。

実際に私自身も、約3年半もかけてようやくフォロワー1000人に到達しました。

正直、途中で何度も心が折れかけました。

一生懸命描いても伸びない、反応がない、おまけに後から始めた人に抜かれる・・・

それでも諦めず続けたことで、少しずつですが結果がついてくるようになりました。

ネットの世界では、「継続できる人」が最終的に残ります。

そのためには、ただ続けるだけでなく、

・現状に満足しない 

・自分で課題に気づく 

・改善し続ける 

といった「カイゼン」の意識も重要です。

勉強、試験、スポーツ、ビジネス——

あらゆる分野と同じように、SNSもまた「継続とカイゼンの積み重ね」で結果が出る世界です。

何もしないで自信を持とうとしても、それは無理な話である。自信というのは何かをやったあとの結果として出てくるものなのである。

自信があるから何かをやるのではなく、何かをやるから自信がついてくるのである。

加藤諦三著、『行動することで人生は開ける』、PHP文庫、2000年4月28日、第1版第2刷

② メンタル管理能力

二つ目は、メンタル管理能力です。

社会人として働いていると、本業で心が折れる経験をしたり、多忙によって身体だけでなく精神的にも消耗したりすることは少なくありません。

その中で時間を捻出してイラストを描き、ようやく完成させて投稿したにもかかわらず、

・評価されない 

・伸びない(いいねがつかない) 

・他人と比較してしまう 

こうした状況に直面すると、まるで自分の存在そのものを否定されたような感覚に陥ることでしょう。

ですが、多くの人はこれまでの人生の中で、

・受験勉強 

・資格試験 

・部活やスポーツ 

などで、思うように結果が出ず、悔しい思いをした経験があるのではないでしょうか。

私自身も大学受験で1年浪人し、模試の成績がなかなか伸びずに心が折れかけた経験があります。

ですが、結果的に第一志望には届かなかったが、志望していた大学に合格することはできました。

また、資格試験においても、何度も失敗や挫折を経験しながらも、同様に継続した結果、合格を掴むことができました。

イラストもこれらと同じです。

思い通りにいかないことの連続でも、それでも立ち上がり続けることが何より重要なのです。

というのも、先にも述べたように「自信」というのは最初からあるのではなく、行動を積み重ねた結果として後からついてくるものなのです。

問題は肉体的、知的能力ではなく、気力なのである。心の底に絶望感を持ってしまうと、肉体的、知的にその人に可能なことでも出来なくなってしまう。

逆に言えば、私達が何か心配な時に、心配する事態がもし現実になったとしても「私にはできる」と思うことが大切なのである。 そして心配しているよりも、現実に今出来ることをすることと、それが現実になった時に備えて準備をすることである。

加藤諦三著、『「やる気がでない人」の心理学』、PHP研究所、2009年4月2日、第1版第2刷発行

③ コミュニケーション力

三つ目はコミュニケーション能力です。

SNSでは対面でのやり取りはありませんが、文章での発信やコミュニケーションは避けて通れません。

むしろ匿名性があるからこそ、発信内容や言葉選びにはその人自身が強く表れます。

イラストを評価してもらうためには、その作品や投稿を見る人、つまり「受け手」の視点を意識することが重要です。

たとえば、夏服を求めている人に厚手のコートを売っても売れないように、相手の需要を理解していなければ、どれだけ良いものでも届きません。

イラストが伸びない原因も、この「需要とのズレ」にある場合が少なくありません。

受け手が何を求めているのかを考え、自分の強みをどう届けるかを工夫する。

これはまさに、「コミュニケーション力」や「国語力」、そして「経営視点」とも言える重要なスキルです。

評価される人と、なかなか評価されない人の違いは何でしょう?それは、作者が何かを作るときに3つのPを意識しているか、いないかです。3つのPとは、

1 誰にプレゼントするべきか?

2 いつプレゼントするべきか?

3 自分がプレゼントするべきか?

さいとうなおき著、『うまく描くの禁止 ツラくないイラスト上達法』、株式会社パイインターナショナル、2021年3月28日、初版第2刷発行

④ 時間管理能力

4つ目は時間管理能力です。

会社員でも副業でも、時間をどう使うかで結果は大きく変わります。

人は企業や組織で働きながら、家事や学業や子育てや運動などあらゆるマルチタスクをこなしながら、なんとか過ごしています。

学生だろうと社会人だろうと、多少の忙しさの度合いは変わってきますが、スケジュール調整や段取りを取れるようにならなければ、結局時間をムダにしてしまうことに変わりありません。

あなたは暇があったらスマホのネットサーフィンやゲームをだらだらやって過ごしていませんか?

ちょっと疲れているからと言って言い訳して、やらない理由を作っていませんか?

かくいう私は、マルチタスクが苦手で仕事から帰ったら、本当に脳疲労で身も心もへとへとでやれない時期がありました。

でも、自分の特性を理解したうえで、いかに脳や体に負担がかからないようにしたかを考えたら、

・スマホやネットをだらだらみない(デジタルデトックス)

・夜更かしをしない

・食事やサプリなどで特に脳に効く成分を積極的に摂取する

・運動をして脳や身体を活性化する

・ストレスをためないために、言葉遣いを改め、悪口はあまり言わない(潜在意識は主語を認識しないため)

などを心掛けました。

まだ発展途上で実験段階ではありますが、そういった小さな習慣の積み重ねが日々の習慣をだんだんとよくなるということを信じて今でも取り組んでいます。

習慣による効果は、「複利」で伸びていくということです。たとえ小さな行動であっても、積み重ねていくことで成果が「かけ算」されていきます。そして、小さな行動の結果はゆるやかに、あるときから爆発的に現れます。問題は多くの人がそこで待ち切れずに、やめてしまうことになります。

古川武士(習慣化コンサルタント)著、『30日で人生を変える「続ける」習慣』、日本実業出版社、2014年12月20日、第15刷発行

⑤ マーケティング戦略

イラストは画力だけでなく、マーケティングや発信も重要です。

もちろん画力は鍛えることは大切なのは言うまでもありません。

ですが、ただ闇雲にイラストを上げるだけなのは、市場の需要を理解していないことにほかなりません。

例えば、あなたがイラストを投稿するたびに、ある時はジャンルがきらら作品と思ったら、今度はジャンプ作品、またある時はマガジン系やサンデー系など、各キャラがコロコロ変わっていたらどうだろうか?

もちろんジャンルが偏りすぎるのもよくありませんが、おそらく見る人は「この人は誰に何を届けたいのか分かりにくい」と感じてしまうのではないでしょうか。

よく万バズする人や、フォロワーが数千人〜数万人の人を観察してみると、ジャンルがある程度一貫していて、その作品の中で多くのポーズやシチュエーションを描いている人が多いと感じました。

【例】

・9割以上アイドルマスターシリーズのみを描く人(学園アイドルマスターやシャイニーカラーズ等)

・ウマ娘、ラブライブシリーズ、ブルーアーカイブ、アイドルマスターシリーズなどソシャゲ特化型で、満遍なく描いている人

・アイマスの中でも特定のユニットのキャラクターのみを描いている人

・ぼっち・ざ・ろっく!に全振りもしくはほとんどを占めている人

・ラブライブ!虹ヶ咲学園)のキャラクターのみ描いている人

などである。

つまり、各々自分の心の底から好きで、自分が得意として戦える分野を選択し、そこにリソースを注いでいる人がSNSで勝ち続けている人なのである。

企業で例えるならば、トヨタ自動車味の素明治製菓などを真似て食品分野に参戦するだろうか?

おそらくありえない話であろう。逆もまたしかりである。

トヨタは自動車という分野に特化しているからこそ「世界のトヨタ」であり、

味の素は食品分野に特化しているからこそ「味の素」である。

明治も同様に、お菓子という分野に注力しているからこそブランドを確立している。

ジャンルを絞り、特定分野に注力するようにしてから、徐々に反応が伸びるようになりました。

自分が本当に描きたいもの、そして戦える分野に集中することが重要です。

大谷翔平選手も、野球という分野に全てを注いだからこそ、世界で活躍する存在になっているのである。

競うな 持ち味をイカせッッ

板垣恵介・作、バキ 大雷台賽編、秋田書店|範馬勇次郎

キミの敗因は容量(メモリ)のムダ使い♥

冨樫義博・作、HUNTER×HUNTER、集英社|ヒソカ=モロウ

⑥ 体力(実はこれが一番重要かも)

6つ目は体力である。

イラストを継続するうえで、最も軽視されがちだが、実は最も重要なのが「体力」である。

なぜなら、どれだけ絵が上手くても、
・仕事で疲弊して描けない
・休日は寝て終わる
・集中力が続かない

これでは継続できないのは当然であろう。

イラストとは全く関係ない話なのだが、アルバイトでとある接客業をやっていた時の話である。

その仕事は、生保・損保・証券系の営業マンを主な顧客とする事業でした。

彼らお客様を観察して気づいたことなのだが、―特に男性に顕著であったが―
いずれもスポーツ(サッカーやバスケ、野球等)をやっていたであろう、さわやかで活発な印象の人が多かったのである。

しかも、特に仕事ができそうだなと思ったのが、シャツがパッツパツになるほど筋肉質の人がいたことです。その人は声が大きく、挨拶もしっかりしていました。

この人の雰囲気から、おそらく仕事ができる人物だろうなと思ったのは言うまでもない。

そういった人たちを観察して、ある本の存在を思い出した。

それは、東北大学ボディビル部出身で、数々の自己啓発書を世に出してきた、千田琢哉さんの『筋トレをする人は、なぜ、仕事で結果を出せるのか(総合法令出版株式会社)』である。

千田氏は当該著書の中で、

・筋トレをしている人は、ストレスに強い
・筋トレしている人は、継続力がある
・筋トレしている人は、あと一歩の踏ん張りに強い
・体力があると集中力がアップするから、徹夜をしなくても良くなる

などと述べている。

先に私が述べたことと非常に似ている。

また、私も浪人時代はもともと運動音痴ではあったが、毎日勉強ばかりだと頭がおかしくなりそうで、しかも体がなまりそうだったので、毎日昼休みに塾の近くの公園に行っては、遊具で懸垂やのぼり棒で登ることやランニングをしていました。

それに、高校時代の国語の先生(その先生は文化部出身で三島由紀夫が好きと公言していた)から

筋トレはいいぞ」と言われていたのを思い出し、当時は軽視していたが、浪人時に初めてその真意に気づきました。

その時は腕に筋肉がつき、勉強に集中できたことと同時に、現役時代は超ネガティブ思考だったのが、前よりもポジティブ思考になったのを感じました。

話を戻して、イラストも勉強と同じように頭を使い、そして集中力を要する作業です。

先のメンタルヘルスの件も含めて、体力は同時に精神力にも直結する重要なファクターです。

なので、体力はイラスト作業において、必ず身につけましょう!!

表現者にとっての、もっというと人間にとっての「土づくり」は、本当に当たり前のことですが、「食事」「休息」そして「運動」です。

さいとうなおき著、『うまく描くの禁止 ツラくないイラスト上達法』、株式会社パイインターナショナル、2021年3月28日、初版第2刷発行

⑦ 環境選びの力

最後は、環境選びである。

どんな職業選択をし、どんな環境に身を置くかで人生は大きく変わります。

これは私自身、強く実感しました。

なぜなら、長時間残業をせざるを得ないほど仕事量が多く、休日はほとんどなく、さらに職場でパワハラやいじめにあっているような状況を想像してほしい・・・

単純に休息が得られないため、先に述べた体力は持たないし、おまけにメンタルも崩れることは必至であろう・・・

健全な魂に健全な肉体が宿るというが、まさにその通りである。

クリエイターにとって、これほど致命的なことはない。

一度、うつ病などの精神疾患になったら、簡単に立て直すことは難しい。

それは創作活動の分野にまで悪影響を及ぼします。

私もかつて、ここでは詳細は端折りますが、外的要因による嫌な出来事が複合的に重なった結果、

メンタルを病んで創作に支障をきたし、画力の成長が阻害された経験があります。

(いつか、その詳細についてお話させていただきます)

もし、あなたが心身を壊してプライベートや仕事にも影響が出るほどの悪循環に陥っているならば、

メンタルダウンする前に一度自分の境遇を考えてみてはどうでしょうか。

【引用】

どんなにラクそうに見えても、何かしらストレスがあるのが仕事というもの。

普通に仕事をしているだけでも気力、体力はガリガリ減ってしまうし、上司の厳しい指導や友達の何気ない一言で普通の状態でいられなくなることもあります。

心身を限界まで使い倒すと、今まで平気で出来ていた仕事も少しずつ困難になってきます。

そのため、心身を回復させるタイミングは超重要になってきます。

平日に仕事で傷ついた体や心を回復させるために必要なもの。それは「休日」です。

(中略)

心身の回復には、土日以外にいかに休日を確保できるかがカギです。

わび著、『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』、ダイヤモンド社、2022年4月6日、第3刷発行

すぐに「自分の居場所」を作れる人はうつ病にはならないだろう。

さらに「自分の城」を心の中に持っている人は、「自分がどうなってもやっていける」と思える。だから変化を恐れない。

しかしその自信がなければ変化は怖いうつ病者にはその自信がないから変化を恐れるのである。

加藤諦三著、『心の休ませ方 「つらい時」をやり過ごす心理学』、PHP研究所、2013年5月8日、第1版第17刷発行

最後に

絵が上手いだけでは、生きていくのは難しい。

だからこそ、学生や社会人全体において必要な「生きる力」としてのスキルがイラストでも重要になります。

この記事が、少しでもあなたの参考になれば嬉しいです。

また私は、環境選びを誤ったことで、かなり苦しい経験をしました。

努力だけではどうにもならない状況もあり、「場所」と「人」の重要性を痛感しました。

このような経験から、スキルだけでなく環境を見極める力も必要だと学びました。

失敗経験から学んだこの気づきがあなたの役に立てたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

たなっきーでした!

参考文献・引用

  • 加藤諦三著、『行動することで人生は開ける』、PHP文庫、2000年4月28日、第1版第2刷

  • 加藤諦三著、『「やる気がでない人」の心理学』、PHP研究所、2009年4月2日、第1版第2刷発行

  • さいとうなおき著、『うまく描くの禁止 ツラくないイラスト上達法』、株式会社パイインターナショナル、2021年3月28日、初版第2刷発行

  • 古川武士(習慣化コンサルタント)著、『30日で人生を変える「続ける」習慣』、日本実業出版社、2014年12月20日、第15刷発行

  • 板垣恵介・作、バキ、秋田書店

  • 冨樫義博・作、HUNTER×HUNTER、集英社

  • 千田琢哉著、『筋トレをする人は、なぜ、仕事で結果を出せるのか』、総合法令出版株式会社、2015年2月6日、初版発行

  • わび著、『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』、ダイヤモンド社、2022年4月6日、第3刷発行

  • 加藤諦三著、『心の休ませ方 「つらい時」をやり過ごす心理学』、PHP研究所、2013年5月8日、第1版第17刷発行

コメント

タイトルとURLをコピーしました